【書籍】ビジョナリー・カンパニー飛躍の法則

【書籍】ビジョナリー・カンパニー 飛躍の法則

ジム・コリンズ著

1.時代を超えた成功の法則

 本書は約20年前の書籍であり,”偉大な会社”として企業たちは出版された2001年段階での状況であり,必ずしも現在も同じ状況にいるとは限らない.従って,投資先の参考にこの本を読むと間違う可能性がある.ex)ウォルグリーンズは最初に”偉大な会社”の例として登場するが,現在の株価は優れない.

 本書のポイントは,時代に普遍的言える"組織を飛躍させる法則"であろう.膨大な調査の上に成り立つ本書は,20年前の本だからかといって色褪せない.社会の変化するスピードは加速するが,本書の"法則"はいつまでも参考になるだろう.

  

2.野心は社会のために

 飛躍した企業群は必ず”第5水準”指導者に率いられて”第5水準”とは企業幹部に能力に見られる5つの水準の最高位であり,個人としての謙虚さと職業人としての意思の強さという矛盾した性格を持っている.

 ”第5水準”指導者は,成功を収めた時は,自分以外に成功をもたらした要因を見つけ出す.結果が悪かった時は鏡を見て,自分に責任があると考える.

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第5水準までの役職

3.誰をバスに乗せるか

 偉大な企業への飛躍を導いた指導者は,まず初めに適切な人をバスに乗せ,不適切な人をバスから降ろし,次にどこに向かうべきかを決めている.

 ”人材こそがもっとの重要な資産だ”という格言は間違っている.人材は最重要の資産ではない.”適切な人材こそがもっとも重要な資産”である.

4.最後には必ず勝つ

 上司が真実に耳を傾ける社風を作る基本的な方法は以下の4つ.この社風を作り上げることのできる指導者が偉大な企業を作り出す.

  1. 答えではなく質問によって指導する.
  2. 対話と論争を行い,強制はしない.
  3. 解剖を行い非難はしない.
  4. 入手した情報を無視できない情報に変える”赤旗”の仕組みを作る. 

5.単純明快な戦略

 以下の3つの縁が重なる部分を深く理解し単純明快な概念を確立する必要がある.

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針鼠の概念と3つの円